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本州最西端の「万葉歌碑」

毘沙ノ鼻公園には万葉歌碑があります。

 

長門なる 沖つ借島 奥まへて

吾が思ふ君は 千歳にもがも(万葉集巻6 1024)

 

歌碑の歌は天平10年(738)、長門守巨曽倍対馬(こそべのつしま)が、都で催された橘家の宴席で、時の右大臣橘諸兄(たちばなのもろえ)に詠んだ歌です。

 

「長門の国にある沖つ借島の名のように、心の奥に深く思っているあなた様は、千年も長生きしてほしいものです」と、

自分の任国の地名を巧みに使い、長寿を願った歌です。

 

この地より、西方5キロの海上に浮かぶ蓋井島こそ、天平の昔の「沖つ借島」であろうとする伝承が、江戸時代中期以降に既に見えています。「八幡宮本紀」(1689)「防長地下上申」「長門一の宮住吉神社史料」などがこれです。

 

これらの伝承を重んじ、この島を眺望できる、ここ本州最西端・毘沙ノ鼻の地に、この万葉歌碑を建立するものです。

 

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毘沙ノ鼻万葉歌碑
平成12年制作 毘沙ノ鼻万葉歌碑建立委員会
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